短編小説「ルーム」作品解説
短編小説「ルーム」を読まれた方は意味が分かりくくてモヤモヤするかと思いますので、ネタバレを書きます。
全くもって蛇足です。
書く人が解釈を読者に預けられずに、自ら冗長に語ることって良くないことと思いますが、
この小説を読む人は世界中で10人いるかどうかだし、ましてや読んで尚且つこのページにたどり着く人は皆無だろうから、
まあ良いか。
ネタバレは以下です。
→小説はこちらのリンクからどうぞ。
https://note.mu/murasaki_kairo/n/nfe9e6afc17a8
「解説」
女の子の語り口調でお話が進んでいきますが、話が進行するに連れて現実と不整合を起こしていきます。
不整合というのは突然、女の子の部屋に現れる不審人物たちのことですね。女の子がすぐに追い出してしまうので事なきを得ていますが、見ず知らずの人間が部屋に突然現れるのは非現実的です。
そして最大の不整合が別れた彼氏がおじいちゃんになって帰ってきたこと。
彼氏がおじいちゃんなら、女の子もおばあちゃんになるはずですが、年を取ったように見えません。
つまりこの女の子は既に人間ではないのです。彼氏と別れてから女の子は死んでしまったのでしょう。死んで部屋に取り憑く御霊となって、平和に暮らしています。
死んだ自覚は無いようですね。
部屋に現れる人々は正式に部屋を賃貸した人々だと思いますが、女の子に追い出されてしまいます。可哀想ですね。
そこに現れたのが年老いた彼氏です。
もしかしたら問題物件であることを知っていたかもしれないし、察しがついていたかもしれません。
女の子が御霊となってここに残っていたことを知ります。
そして二人は元通り一緒に暮らし始める訳です。ハッピーエンドというわけです。
これが、このお話が意味するところの半分。もう半分のトリックが隠れていますが、そちらの方は大したお話ではないので説明は割愛します。
もしこの文書を読まれた方がいたら駄文へのお付き合いありがとうございました。