ムラサキの文学日記

短編小説、現代詩、俳句、短歌、随筆

文芸誌ユリイカで佳作を頂きました。

村崎カイロです。

 青土社の文芸誌ユリイカ毎月、ポエムを投稿しているハガキ職人です(笑)。

一年間読者コーナーにハガキを送り続けて、初めて名前だけ掲載されました。

 

ここに至るまでの苦節があって

 

実は去年一年間、全く鳴かず飛ばずでいっそ投稿やめようかと悩んだり

 

やさぐれて(血迷って)

ポエムの代わりに

短編小説を現代詩だと言い張って

投稿したりなどしておりました。

 

我ながら正気の沙汰ではありません。

いい迷惑だったと思います。

 

そんな紆余曲折を経て

名前だけでも掲載されたということは

嬉しい限りです。

 

挫けそうな私を

「いいね」とか「スター」とか

「コメント」とかで

支えて下さった皆様、

ありがとうございました。

 

追記。

一緒に励まし合える投稿仲間を

募集しております。

一緒にハガキ職人になりませんか?

ユリイカ」の一番最後の読者コーナーをご覧ください(笑)

 


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現代詩 トイレタンクから水がチョロチョロ|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/n958e5https://note.mu/murasaki_kairo/n/n5fd0ed0c2851

わたしのことば(現代詩「腹が減る」跋文)

私の中は空っぽで

才能もないし興趣もないし

愛嬌もないし

それに加えて主張もない

 

物を書くという習性だけが残っていて

今もこうして空っぽな言葉を書いている

 

そういった空虚さで

この文を読む方のお時間を

頂戴してしまうことは

心苦しいことなのだけど

そういった空虚さを

分かち合える方が現れないかと

心待ちにしている自分もいる

 

少年がガラスの瓶にコルクで栓をして

その中には手紙とキャラメルが入っている

 

海岸に立った少年は

なるべく遠くにそのボトルを投げるのだ

 

ボトルは遠い外国の海岸に流れ着いて

それを拾った異国の人が

返信を書いてくれるかもしれない

 

言葉は果のない旅をして

いつか誰かの元に届くかもしれない

 

最近の私は

自分のことを日記のように

詩に起こすようになった

私の言葉で

世界が変わるとも思わないし

誰かが変わるとも思えない

 

私にできるのはせいぜい

私をさらけ出して

笑ってもらったり

反面教師にしてもらったり

することくらいだ

 

私は先日 腹が減ったので

腹が減ったという詩を書いた

 

それが私という人間なので

読まれた方は

何処かにいる私という人間が

腹が減っているんだなあと

思って下さい

 

その時にもし

あなたがお腹が減っていれば

わたしも!

とお手紙下されば幸いです

 

(「わたしのことば」村崎懐炉

 

 

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現代詩「腹が減る」|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/nc47aac12c922

細胞膜に身を包むということ(現代詩エンベローブ跋文)

ウイルスはタンパク質から作られた膜を持つエンベロープウイルスと、膜を持たないノンエンベロープウイルスがいる。

アルコールはエンベロープタイプの皮膜を溶かすので不活性化に効果があり、ノンエンベロープのウイルスには影響を与えないと言われる。

ノロウイルスなどのノンエンベロープはアルコールで消毒できないということが長らくの常識だったがアルコール製剤の中にはノンエンベロープに効果のあるものが見つかったり、

ノンエンベロープなのに、宿主の細胞膜を利用してエンベロープを作ったりするウイルスが見つかったりと日々常識が覆る。

 

誰かの中で自らを膨らめて

湿潤の細胞膜に身を包む

更にはその細胞膜を

自らのものにして

同一化を図ろうという

ウイルスの所業は

なんとロマンチックなことだろう

 

現代詩「エンベロープ」|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/nc823a34299aa

猫と翼について(猫だって翼があれば飛べる跋文)

猫と翼について

翼のある猫の写真を見たことがある。およそ飛べそうな翼ではなかったが。

もしかしたらフェイク写真だったかもしれない。

黒い猫だった。

 

そう言えば「虎に翼」なんて諺もあった。

意味合いは「強くなり過ぎる」。

虎のために翼を作ることなかれ。

危険な虎に翼を与えれば最悪の事態となる。虎にとっても強くなり過ぎれば恐れられ誅せられる。均衡を崩す力は双方に不幸となる。

 

猫に翼はどうであろうか。

 

中島みゆきの「あした」という歌がある。そこに出てくる猫はみすぼらしい痩せっぽっちの猫である。どちらかと言えば猫は捨て猫とか子猫とか弱いもののイメージがある。

 

雨に打たれてボロボロになった野良猫は人知れず死んでいく。猫の生活圏は広いようで狭い。縄張りがあるので弱い猫はどこに行っても疎んじられ追い出される。

もし猫に翼があれば、そのようなどん詰まりから抜け出して明日に向かって飛べるのに。

 

でも猫に翼はない。

飛べないし何処にも行けない。

 

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猫だって翼があれば飛べる|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/n9db5e931586d

現代詩「精米」跋文

現代詩「精米」|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/neec4d588ca25

 

精米をした。

面白い体験だった。

コイン精米所は規模の割に利用料が安い。

農林水産省がコイン精米の設置に補助金を出しているのかな。

 

詩は

つげ義春の「ネジ式」みたいな不条理冒険譚。陰鬱さは無く米を抱えながらも楽しい冒険です。

現代詩「トイレタンクから水がチョロチョロ」跋文

現代詩 トイレタンクから水がチョロチョロ|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/n958e5fad1549

 

日曜日の午後にトイレの水漏れを直しました。

日常生活を詩に起こしました。

緩い詩になりましたが、こういう私みたいな一般大衆の生活から詩は生まれるのでしょう。

 

 

現代詩「マクドナルド」跋文

現代詩「マクドナルド」|murasaki_kairo|note(ノート)https://note.mu/murasaki_kairo/n/n36adca217a14

 

今日の夕飯はマクドナルド。

マクドナルドが好きだ。